確定申告をしないとどうなる?罰則と、今からでも間に合う方法を徳島の税理士が解説

確定申告をしないと、税金が増えるうえ、生活の手続きでも困る
確定申告が必要なのにしないでいると、本来の税金に加えて、無申告加算税と延滞税がかかります。さらに、所得の証明が取れないため、融資や保育園の申込みなど、税金以外の手続きでも困ることがあります。
一方で、期限を過ぎても、税務署から連絡が来る前に自分から申告すれば、負担は軽くなります。今からでも遅くはありません。
当事務所に「何年か申告していなかった」とご相談に来る方には、よくある2つのきっかけがあります。
- 開業したころは売上も所得も小さく、調べたり記帳したりするのが面倒で後回しにしているうちに、事業が軌道に乗って所得が増えてきた
- 面倒で申告していなかったが、ニュースで脱税の事件を見て「自分も申告していない」と気になり始め、不安が大きくなった
どちらも、悪意があって申告しなかったわけではありません。ただ、放っておく期間が長くなるほど、税金も手間も増えます。この記事では、申告しないと何が起きるかと、今からできることを順にご説明します。
申告しないと増える税金(無申告加算税と延滞税)
期限までに申告しなかった場合、本来の所得税に加えて、無申告加算税と延滞税がかかります。どちらも、申告が遅れるほど、また税務署から指摘されてからのほうが重くなります。

無申告加算税は、自分から出すか指摘されてからかで変わる
無申告加算税は、期限までに申告しなかったことに対する加算税です。税務署の調査の通知を受ける前に、自分から申告すれば5パーセントで済みます。
| 申告したとき | 無申告加算税の割合 |
|---|---|
| 調査の通知を受ける前に自分から | 5パーセント |
| 調査の通知を受けた後、調査による指摘を予知する前 | 10パーセント(50万円超の部分15パーセント、300万円超の部分25パーセント) |
| 調査を受けて指摘された後 | 15パーセント(50万円超の部分20パーセント、300万円超の部分30パーセント) |
(2024年1月1日以後に申告期限が来るものの割合です)
なお、前の年や前々年にも無申告加算税などが課されている場合や、調査で帳簿を見せられない場合などは、さらに10パーセントなどが加算されることがあります。
たとえば、本来の所得税が30万円の場合、無申告加算税は次のように変わります。
- 自分から申告した場合:30万円 × 5パーセント = 1万5,000円
- 調査の通知を受けた後に申告した場合:30万円 × 10パーセント = 3万円
- 調査で指摘された場合:30万円 × 15パーセント = 4万5,000円
同じ税金でも、自分から出すかどうかで3倍の差になります。なお、所得を隠したり、帳簿をごまかしたりしていた場合は、無申告加算税の代わりに、より重い重加算税(無申告の場合は40パーセント)がかかります。悪質な場合は、罰則の対象になることもあります。
延滞税は、納めるのが遅れた日数分かかる
延滞税は、税金を納めるのが遅れたことに対する利息のようなものです。本来の納期限(原則3月15日)の翌日から、実際に納めた日までの日数に応じてかかります。
2026年中の割合は、年2.8パーセントと年9.1パーセントの2段階です。期限後の申告では、申告書を出した日が納期限になり、その日から2か月を経過する日までに納めれば、年2.8パーセントで済みます。それを過ぎると年9.1パーセントになるため、何年も申告していない場合は、古い年の分ほど延滞税が大きくなります。
青色申告の方は、控除も減る
青色申告の承認を受けている方は、期限を過ぎると、青色申告特別控除が最大65万円から10万円に減ります。55万円・65万円の控除は、期限内に申告することが条件だからです。
たとえば、65万円の控除を受けられたはずの方が期限後に申告すると、差し引ける金額が55万円減ります。所得税の税率が10パーセントの方なら、住民税(10パーセント)とあわせて、約11万円税金が増える計算です。
期限後に申告する場合でも、経費にできるものはきちんと入れて、正しい所得で申告することが大切です。経費にできるもの・できないものは、『個人事業主の確定申告、経費にできるもの・できないもの|漏れと誤りを徳島の税理士が解説』でまとめています。
税金以外にも困ること
確定申告をしていないと、市町村で所得が確認できず、所得の証明(所得課税証明書)を出してもらえない場合があります。所得の証明は、税金以外のさまざまな手続きで求められます。

- お金を借りるとき:事業の融資や住宅ローン、車のローンの審査で、確定申告書の控えや所得の証明を求められます
- 子どもや家族の手続き:保育園の入園や保育料の決定、児童手当などの手続きで、所得の証明が必要になります
- 国民健康保険料:所得が分からないと、所得が低い世帯の保険料の軽減が受けられないことがあります
また、税務署は、取引先に出された支払調書などから、申告していない人を把握できます。申告がないと、税務署から「お尋ね」の文書が届いたり、調査の連絡が来たりすることがあります。調査の通知を受けてからでは、前の章の加算税の割合が上がります。
期限を過ぎても、早く自分から出せば負担は軽くなる
期限を過ぎた申告(期限後申告)でも、できるだけ早く、自分から出すことが、負担を一番軽くする方法です。延滞税は日数に応じて増えるため、1日でも早いほうが有利です。
期限から1か月以内に申告した場合は、次の条件をすべて満たせば、無申告加算税がかかりません。
- 申告期限から1か月以内に申告している
- 納める税金を、本来の納期限までに全額納めている(振替納税を使う場合は、期限後の申告書を出した日までに、振替納税の手続きを済ませている)
- 過去5年以内に、無申告加算税や重加算税を課されたことがなく、この扱いを受けたこともない
何年も申告していない場合、税務署は、原則として申告期限から5年さかのぼって税金を決めることができます。所得を隠すなどの不正があった場合は7年です。何年分を申告するかは、事業を始めた年や所得の状況によって変わるため、まずは状況を整理するところから始めます。
面倒なら、書類を渡して任せるのが一番楽
申告していなかった理由が「面倒だった」「何から手を付けていいか分からなかった」なら、書類を渡して、記帳から申告まで税理士に任せるのが一番楽な方法です。ご自身で会計ソフトを覚える必要はありません。
当事務所では、1年分の書類をまとめてお預かりし、記帳から所得税・消費税の申告、電子申告まで、まとめてお引き受けしています。ご自身でやることは、書類を渡す、質問に答える、内容を確認する、の3つです。詳しい進み方は、『確定申告を税理士に頼む流れは?依頼から申告まで自分がやることを徳島の税理士が解説』でご説明しています。
期限を過ぎた分や、何年分かたまっている分のご依頼は、状況を伺ったうえで、お引き受けできるかを判断しています。実際に、期限後の申告からお引き受けしている方もいます。ただし、書類がまったく残っていない場合など、状況によってはお断りすることもあります。
書類は整理されていなくても大丈夫です。通帳やカードの明細から確認できる取引もあります。渡す書類は、『確定申告で税理士に渡す書類チェックリスト|領収書が整理できていなくても頼めるかを徳島の税理士が解説』でまとめています。
なお、ご自身で入力したデータのチェックだけのご依頼は、お受けしていません。また、法人の決算・申告は、毎月の顧問契約でお受けしています。
よくある質問
- 売上が少なくても、確定申告は必要ですか。
-
売上から経費を引いた所得が、基礎控除などの所得控除の合計を超えて、税金が出る場合は必要です。税金が出ない場合でも、住民税の申告が必要になることがあり、所得の証明を取るためにも申告しておくことをおすすめします。
- 何年前までさかのぼって申告すればいいですか。
-
税務署が税金を決められるのは、原則として申告期限から5年です。所得を隠すなどの不正があった場合は7年になります。実際に何年分を申告するかは、事業を始めた年や各年の所得によって変わるため、まずはご相談ください。
- 税務署から連絡が来た後でも、税理士に頼めますか。
-
はい、ご相談いただけます。ただし、調査の通知を受けた後は、自分から申告した場合より無申告加算税の割合が上がります。連絡が来る前に動くほうが負担は軽くなるため、気になっている方は早めにご相談ください。
- 期限を過ぎた申告でも、電子申告できますか。
-
はい、期限後の申告も電子申告で提出できます。当事務所にご依頼いただいた場合は、税理士が代わりに電子申告で提出します。
徳島で個人の確定申告のご相談なら
確定申告をしていない状態は、放っておくほど税金も手間も増えますが、自分から早く申告すれば負担は軽くできます。
当事務所では、徳島の個人事業主の方の確定申告に関するご相談を、数多くお受けしてきました。
- 税理士×中小企業診断士のダブルライセンスで、申告書の作成だけでなく、数字をもとに来年からの事業の進め方まで一緒に考えます
- 何年分かたまっている場合も、状況を伺って申告する年と順番を整理し、書類のお預かりから電子申告まで、まとめてお引き受けします
- 社会保険労務士が在籍しているため、一人親方の労災の特別加入など、社会保険の手続きもまとめてご相談いただけます
- 徳島の地元で2014年に開業。地元の事業環境を理解したうえでアドバイスいたします
「何年か申告していなくて、どうしたらいいか分からない」「税務署から連絡が来る前に、きちんとしておきたい」——そうしたお悩みがあれば、まずはお気軽にご相談ください。初回30分の無料相談(対面・オンラインいずれも対応)をご用意しています。
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※この記事は2026年11月時点の法令等に基づいています。その後の改正により取扱いが変わる場合がありますので、実際の適用にあたっては税務署に確認するか、顧問税理士にご相談ください。

