中小企業のための退職金制度比較!貴社に合った制度の選び方

こんにちは、徳島で社会保険労務士として経営サポートを行っている逢坂祥子です。

税理士・中小企業診断士の逢坂剛と連携し、中小企業の皆さまのお悩みを解決します。

今回のテーマは、

中小企業のための退職金制度比較!退職金制度の選び方』です。

このブログは2~3分程度で読み終わりますので、ぜひご覧ください。


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中小企業が退職金制度を導入するメリット

中小企業にとって、退職金制度は「コスト」と捉えられがちですが、実は多くのメリットがあります。

  • 優秀な人材の確保・定着: 福利厚生が充実していると、社員の満足度が向上し、長く働いてもらえる環境が整います。
  • 採用時の強力なアピール: 退職金制度は、求職者にとって企業を選ぶ際の重要な要素です。求人票に記載することで、他社との差別化を図り、優秀な人材へのアピールポイントとなります。
  • モチベーション向上: 将来への安心感は、日々の仕事への意欲に繋がり、生産性アップが期待できます。

しかし、「どの制度を選べばいいのか分からない」「複雑そうで手が出せない」とお悩みの中小企業経営者の方も多いのではないでしょうか?そこで、主要な4つの制度を比較し、その特徴を分かりやすく解説します。


退職金制度の主要な4つの選択肢を徹底比較!

中小企業で導入される主な退職金制度として、はぐくみ企業年金」「確定拠出年金(企業型DC)」「iDeCo(個人型DC+法人拠出)」「中小企業退職金共済制度(中退共)の4つがあります。それぞれの制度を比較してみましょう。

制度名はぐくみ企業年金(DB)確定拠出年金(企業型DC)iDeCo(個人型DC+法人拠出)中小企業退職金共済制度(中退共)
根拠法確定給付企業年金法 確定拠出年金法確定拠出年金法 中小企業退職金共済法
加入対象70歳未満(役員も拠出可能)70歳未満(役員も拠出可能)65歳未満(iDeCo加入者のみ) 制限なし(役員は拠出不可)
社会保険料の軽減軽減可能軽減可能 軽減不可 軽減不可
運用基金が資産管理・運用個人が掛金を運用 個人が掛金を運用機構が資産管理・運用
拠出金上限(月額)基本給/役員報酬の20%(上限あり) 55,000円 5,000円~23,000円(合計)5,000円~30,000円

特に注目したい!4つの退職金制度のメリット・デメリット

中小企業の経営状況や従業員のニーズに合わせて、それぞれの制度のメリットとデメリットを把握することが大切です。

1. はぐくみ企業年金(DB:確定給付企業年金)

✅主な特徴とメリット

  • 社会保険料の軽減が可能: 「選択制」を採用することで、社会保険料(会社負担分・個人負担分)の軽減効果が期待できます。これは、給与の一部を前払い退職金に変更し、従業員がその受取り方を選択できる制度によって実現します。
  • 役員も加入可能: 厚生年金被保険者に限りますが、70歳未満であれば役員も制度の対象とすることができます。
  • 受取タイミングの柔軟性: 退職時だけでなく、休職時や育児・介護休業時にも受取が可能です。

⚠️注意点

  • 積立不足のリスク: 積立不足が生じた場合、事業主が特別掛金を負担する必要があります。

2. 確定拠出年金(企業型DC)

✅主な特徴とメリット

  • 社会保険料の軽減が可能: 「選択制」を採用した場合、社会保険料の軽減ができることがあります。
  • 役員も加入可能: 厚生年金被保険者に限りますが、70歳未満であれば役員も制度の対象とすることができます。
  • 運用は個人: 掛金の運用は従業員個人が行います。

⚠️注意点

  • 投資教育の責務: 事業主は、加入者等への投資教育責務(努力義務)を負います 。
  • 受取は原則60歳から: 原則として、60歳以上にならないと資産を受け取ることはできません。

3. iDeCo(個人型DC+法人拠出)

✅主な特徴とメリット

  • 法人と個人で拠出: 法人が拠出できるだけでなく、加入者掛金(従業員個人が拠出する分)は全額所得控除の対象になります。
  • 運用は個人: 掛金の運用は従業員個人が行います。

⚠️注意点

  • 導入の条件: 従業員数(第一号厚生年金被保険者数)が300人以下であることなど、いくつかの条件があります。
  • 他の企業年金との併用不可: 他の企業年金(確定給付企業年金、確定拠出年金)を実施していないことが条件となります。

4. 中小企業退職金共済制度(中退共)

✅主な特徴とメリット

  • 運営主体が安心: 独立行政法人勤労者退職金共済機構が資産管理・運用を行うため、企業の倒産等による影響を受けにくいです。
  • 加入制限が緩やか: 加入年齢に制限がなく、パートタイマーなどの短時間労働者の場合、月額2,000円からの特例掛金も可能です。

⚠️注意点

  • 短期離職への不支給: 掛金納付月数が11月以下の場合は退職金が支給されず、23月以下の場合は支給額が納付総額を下回る額になります。
  • 役員は加入不可: 役員は制度の対象外となります。

【まとめ】貴社に最適な退職金制度を選ぶために

退職金制度は、企業の経営戦略人材戦略に深く関わる重要な要素です。

  • 社会保険料の軽減役員加入を重視するなら「はぐくみ企業年金」や「企業型DC」。
  • 運営の安定性加入の簡便さを重視するなら「中退共」。
  • 法人と個人で拠出し、所得控除を重視するなら「iDeCo+法人拠出」。

どの制度が貴社にとって最適かは、企業の規模、役員の有無、従業員の年齢構成、求める福利厚生の効果など、さまざまな要因によって異なります。

「結局、うちの会社に合うのはどれだろう?」

「導入の手続きが複雑そうで不安…」

ご安心ください。当事務所では、貴社の状況をヒアリングさせていただき、最適な制度の選択から導入、運用までをサポートいたします。

まずはお気軽にご相談ください。

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