中東情勢・原油高で使える中小企業の支援策まとめ|徳島の税理士が解説

中東情勢・原油高で使える中小企業の支援策まとめ|徳島の税理士が解説

中東情勢の緊迫化にともなう原油価格の高騰や、原材料・エネルギーコストの上昇が、徳島の中小企業にも影響を広げています。「燃料代がかさむ」「仕入れが上がったのに価格に転嫁できない」「資金繰りが苦しくなってきた」——そうした声を、当事務所でもよくお聞きします。

こうした状況に対して、実は国や自治体から、さまざまな支援策が用意されています。資金繰りの支援、価格転嫁の後押し、設備投資の補助、納税の猶予など、内容は多岐にわたります。

ただ、支援策の種類が多く、「自社にどれが使えるのか」「どこに相談すればいいのか」が分かりにくいのも事実です。この記事では、徳島の税理士・社会保険労務士の事務所の立場から、中東情勢・物価高で中小企業が使える主な支援策を、相談窓口とあわせて整理してお伝えします。

なお、支援策の概要を手軽に確認したい方向けに、ニュースレター形式で要点をまとめた記事もご用意しています。
【2026年6月ニュースレター】”原油高・コスト増に勝つ”中東情勢の悪化に負けない!今すぐ使える『5つの国策支援』

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中東情勢・原油高で、徳島の中小企業にも影響が広がっています

中東情勢・原油高で困ったときの特別相談窓口とまとめサイトの案内

中東情勢の変化による原油価格の高騰は、私たちの想像以上に、はば広い影響をもたらします。

ガソリンや軽油などの燃料費が上がるのはもちろん、原油を原料とするプラスチックや化学製品、それらを使った包装資材なども値上がりします。さらに、物流費の上昇は、あらゆる商品の仕入れコストに跳ね返ります。徳島は車社会で、運送業・建設業・製造業・飲食業など、燃料や原材料の値上がりが経営に直結する事業者が多い地域です。

「燃料代がかさんで利益が圧迫されている」「仕入れが上がったのに、お客様に価格を上げてもらえない」「このままだと資金繰りが心配」——。こうした悩みは、決して特別なものではありません。

そして、こうした状況に対して、国や自治体は、いくつもの支援策を用意しています。次の章から、徳島の中小企業に関係の深いものを中心に、整理してご紹介します。

まず知ってほしい「相談窓口」とまとめサイト

中東情勢・原油高で困ったときの特別相談窓口とまとめサイトの案内

「いろいろな支援があるのは分かったけれど、何から手をつければいいか分からない」——そういう方も多いと思います。そんなときは、まず相談窓口を利用するのがおすすめです。

国は、中東情勢や原油価格の上昇による影響を受ける中小企業のために、特別相談窓口を設けています。日本政策金融公庫、信用保証協会、商工会議所、商工会、よろず支援拠点など、身近な機関に設置されており、資金繰りや経営の相談を無料で受け付けています。

また、各種の支援策の最新情報は、国がまとめサイトを開設しています。制度の内容は変わることもあるため、最新の情報は、次の公式サイトでご確認ください。

「どこに相談していいか分からない」という段階なら、まずはこうした窓口やまとめサイトを入口にするとよいでしょう。もちろん、当事務所にご相談いただいても構いません。

資金繰りを支える支援(融資・保証)

資金繰りを支える支援|セーフティネット貸付とセーフティネット保証のしくみ

どんな支援か: 売上や利益が落ち込んだ中小企業が、資金を借りやすくなる・融資の保証を受けやすくなる仕組みです。

原油高や原材料費の上昇で資金繰りが厳しくなったとき、まず検討したいのが、資金繰りを支える融資・保証の制度です。代表的なものに、次の2つがあります。

ひとつは、セーフティネット貸付です。日本政策金融公庫などが行う融資で、経営環境の変化で一時的に業況が悪化している事業者を支えるものです。中東情勢の影響を受ける事業者まで対象が広げられており、一定の要件を満たせば、金利の引き下げが受けられる場合もあります。

もうひとつは、セーフティネット保証です。これは、業況が悪化している業種の事業者が、民間の金融機関から融資を受けやすくなるよう、信用保証協会が保証を行う仕組みです。対象となる業種は、経済情勢に応じて定期的に見直されています。

これらの制度は、対象業種や要件、金利などが、その時々の情勢によって変わります。最新の内容や、自社が対象になるかどうかは、公式サイトや相談窓口で確認するのが確実です。

なお、どの制度も審査があり、申請すれば自動的に通るものではありません。「中東情勢の影響で、売上や利益がこう落ち込み、資金が不足している」という流れを、資料できちんと説明することが大切になります。

価格転嫁を後押しする取り組み

原材料費・燃料費の価格転嫁を後押しする国の取り組み

どんな支援か: 上がった原材料費・燃料費を、取引価格に反映しやすくするための、国の後押しです。

原材料や燃料が値上がりしても、その分を取引先に価格として認めてもらえなければ、利益はどんどん削られてしまいます。特に、下請けの立場にある事業者や、運送業などでは、価格転嫁が大きな課題です。

国は、こうした価格転嫁が進むよう、発注側の企業や官公庁に対して、原材料・エネルギーコストの上昇分に配慮するよう、くり返し要請しています。「コストが上がっているのに、価格を上げてもらえない」という状況は、本来あってはならないものだ、という姿勢を国が示しているのです。

価格交渉は、中小企業にとって気の重い場面ですが、こうした国の後押しを背景に、根拠を示しながら交渉することが大切です。仕入れや燃料費がどれだけ上がったかを、請求書や仕入台帳で整理しておくと、交渉の材料になります。

コスト体質を変える補助金(省エネ・設備投資)

コスト体質を変える補助金|省エネ設備や新事業進出・ものづくり補助金

どんな支援か: エネルギーコストを下げる設備や、事業の転換に使える設備投資を、補助金で後押しするものです。

原油高の影響を受けにくい体質に変えていくために、設備投資を支援する補助金もあります。

中小企業庁は、「新事業進出補助金」や「ものづくり補助金」などについて、中東情勢の影響を克服しようとする事業者を優先的に採択する方針を示しています。「この機会に、新しい事業や生産性向上に取り組みたい」という事業者にとっては、活用を検討する価値があります。また、省エネ・非化石燃料転換補助金では、省エネや燃料転換のための設備更新を支援しています。「燃料に頼らない設備に変えたい」という場合に役立ちます。

ただし、補助金は、公募の回(回次)ごとに受付期間や要件が異なります。すでに締切を迎えている回もあるため、申請を検討する場合は、必ず公式サイトで最新の公募状況をご確認ください。申請には、事業計画書の作成や、電子申請の準備(GビズIDの取得など)も必要です(「ものづくり補助金」「新事業進出補助金」「省エネ補助金」などで検索すると、公式サイトが見つかります)。

なお、補助金は「中東情勢で困っているから」というだけでは採択されません。その投資で、生産性がどう上がるか、コストがどう下がるかを、計画として示す必要があります。

納税が苦しいときの猶予制度

税金を一度に納めるのが難しいときの納税猶予制度のしくみ

どんな支援か: 経済情勢の悪化などで税金を一度に納めるのが難しいとき、納付を待ってもらえる制度です。

意外と知られていませんが、資金繰りが厳しく、税金を一度に納めるのが難しい場合、税務署に申請することで、納税を猶予してもらえる制度があります。これは中東情勢のために新しくできた制度ではなく、経済情勢の変化などに対応するために、もともと設けられている制度です。

この猶予が認められると、原則として1年以内の期間、納税が猶予されます(状況に応じて延長が認められる場合もあります)。さらに、猶予期間中の延滞税が軽減され、財産の差押えや売却(換価)も猶予されます。資金繰りが厳しいときに、税金の支払いで事業が立ちゆかなくなる、という事態を防ぐための仕組みです。

また、「事業に著しい損失を受けた」「売上が著しく減少した」といった個別の事情がある場合には、それに応じた猶予が認められることもあります。

ただし、この制度も、申請すれば自動的に認められるものではありません。税務署の審査があり、「税金を一度に納めるのが難しい」という事情を、資金繰りの資料などで説明する必要があります。また、申請には期限(納期限から一定期間内)があるため、「払うのが難しそうだ」と感じたら、早めに動くことが大切です。

詳しい要件や申請の手引きは、国税庁の公式ページで確認できます。

税金の支払いが難しいというのは、なかなか人に相談しにくい悩みです。ですが、放置すると延滞税や差押えにつながりかねません。早めに、税理士や税務署にご相談ください。

支援策は多いけれど「自社にどれが使えるか」が難しい

中小企業の支援策は多く自社にどれが使えるかの判断は専門家への相談が有効

ここまで、資金繰り支援、価格転嫁、補助金、納税猶予と、主な支援策をご紹介してきました。ご覧いただいて分かるとおり、中小企業を支える制度は、数多く用意されています。

しかし、ここに難しさがあります。

これだけ多くの支援策があると、「自社の状況では、どれが使えるのか」「どれを優先すべきか」を判断するのが、簡単ではありません。制度ごとに要件が異なり、申請には資料の準備も必要です。また、融資・保証・納税猶予などは、組み合わせて使えることも多く、どういう順番で進めるかも、悩ましいところです。

しかも、これらの制度は要件や期限が変わることがあり、常に最新の情報を追いかける必要があります。本業に忙しい経営者が、一つひとつを調べて、自社に当てはめて判断するのは、大きな負担です。

だからこそ、こうした場面では、専門家を頼っていただくのが効率的です。当事務所では、まず自社の状況(売上や利益の落ち込み、資金繰りの見通し)を整理したうえで、「どの支援策が使えそうか」「どう進めるか」を一緒に考えることができます。

徳島で資金繰り・支援策のご相談なら

当事務所では、徳島の中小企業の資金繰りや経営のご相談を、数多くお受けしてきました。

  • 税理士×中小企業診断士のダブルライセンスで、資金繰りの分析から融資・補助金の活用まで、数字の面で経営を支えます
  • 社会保険労務士が在籍しているため、雇用や人件費に関するご相談もまとめて対応できます
  • 融資や納税猶予の申請に必要な、資金繰り表や説明資料の作成もサポートします
  • 徳島の地元で開業12年目。地元の金融機関や事業環境を理解したうえでアドバイスいたします

「原材料高で資金繰りが苦しい」「どの支援が使えるか分からない」——そうしたお悩みがあれば、まずはお気軽にご相談ください。初回30分の無料相談(対面・オンラインいずれも対応)をご用意しています。

なお、原油高や物価高への対応は、今後の情勢によって、国の支援策も変わっていく可能性があります。最新の状況に応じて、その時々で使える制度をご案内しますので、気になることがあれば、その都度お尋ねください。

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この記事を書いた人

逢坂剛税理士事務所 所長。税理士・中小企業診断士。徳島市で開業12年目。会社設立・創業支援から税務顧問、経営コンサルティングまで、税務と経営の両面からサポートしています。社会保険労務士も在籍しており、従業員の雇用に関するご相談もワンストップで対応可能です。

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