記帳代行は人を雇うより損?得?経理の外注と採用を徳島の税理士が比較

小規模な会社や個人事業では、経理の入力をどうするかは悩ましい問題です。
忙しい本業の合間に、社長ご自身が入力していませんか。あるいは、後回しになってしまい、決算直前になって慌てて1年分を入力している、ということはないでしょうか。
従業員の方に任せている場合も、「その人にしか分からない」状態になっていて、もし辞められたら経理が回らなくなる——そんな不安を感じている経営者の方もいらっしゃいます。
どれも、小規模な事業ではよくあることです。経理は本業ではないからこそ、後回しになったり、特定の人に依存したりしがちです。この記事では、経理の体制をどう作るのがよいか、「自分でやる・人を雇う・外注する」という選択肢を、徳島の税理士の立場から整理してお伝えします。
経理の体制は「自社入力がベスト・記帳代行が次善」

最初に、結論に近い考え方からお伝えします。
経理の体制として本来いちばん望ましいのは、会社自身が会計ソフトに入力する形です。一般に「自計化」と呼ばれます。自社で入力していれば、社長が見たいときに、いつでも自社の最新の業績を確認できます。経営判断はスピードが命ですから、数字をリアルタイムで把握できることには大きな価値があります。当事務所でも、この自計化のお手伝いを数多くしています。
ただ、すべての会社が、すぐにこの体制を作れるわけではありません。入力する人手がない、やり方が分からない、本業が忙しくて手が回らない——理由はさまざまです。
その場合の次善の策となるのが、記帳代行です。記帳代行とは、税理士事務所などが会社から領収書や請求書といった資料をお預かりし、代わりに会計ソフトへ入力していくサービスのことです。これを利用すれば、入力の手間から解放されます。少しタイムラグはありますが、正確な試算表を税理士事務所が作成して品質を担保し、その数字をもとに定期的なアドバイスを受けることもできます。コスト・正確さ・専門家のアドバイスという点で、自社入力に次ぐ良い選択肢だと、当事務所では考えています。
では、「自社で入力する」「人を雇う」「外注する」という選択肢を、もう少し具体的に見ていきましょう。
経理を「自分でやる・雇う・外注する」3つの選択肢
経理の入力をどうするかは、大きく3つの選択肢に分かれます。

①社長または会社が自分で入力する
数字を把握するのが好きな社長や、事務作業が得意な方であれば、自分で入力するのは良い選択です。前述のとおり、最新の業績をいつでも把握できるからです。一方で、本業が忙しく、入力が負担になっている場合は、考え直す余地があります。
②経理スタッフを雇う
事業がある程度の規模になれば、経理担当者を雇うのも選択肢です。ただし、後ほど詳しく述べますが、小規模な事業では、採用や教育に思わぬコストやリスクがともないます。
③外部に記帳代行を依頼する
入力業務だけを外部の税理士事務所などに任せる方法です。人を雇わずに、経理の手間を手放せます。
ここで考えたいのが、「本業が忙しくて自分では入力しきれない。では、人を雇うべきか、外注すべきか」という判断です。多くの経営者が迷うところなので、次の章で、雇う場合のリスクから整理してみます。
経理スタッフを雇う前に知ってほしい3つのリスク
「経理が回らないなら、人を雇えばいい」——そう考えるのは自然なことです。ですが、特に従業員が数名規模の事業では、経理だけのために専用のスタッフを雇うのは、時期尚早かもしれません。雇用には、次のようなリスクがあるからです。

リスク①:採用コストが高く、適した人材も見つかりにくい
昨今、人件費は上昇を続けています。事務員を一人雇うだけでも、給与に加えて社会保険料などの負担がかかり、年間で見れば相応のコストになります。経理の入力という一つの業務のために、この固定費を抱えることが本当に見合うのか、慎重に考える必要があります。
さらに、人材の確保そのものが簡単ではありません。会計ソフトへの入力には、ある程度の簿記の知識や経験があることが望ましいのですが、そうした人材は、パート募集ではなかなか集まらないのが実情です。「経理が分かる人に、パートで来てほしい」という希望はあっても、思うように採用できないケースは少なくありません。
リスク②:教育の手間と離職のリスク
人を雇っても、すぐに戦力になるわけではありません。自社のやり方を教え、ようやく安心して任せられるようになるまでには、時間と手間がかかります。
そして、もしその従業員が辞めてしまったら——。また一から採用し、また一から教育をやり直すことになります。せっかく育てた経理のノウハウが、その人とともに失われてしまうのです。冒頭でも触れた「その人にしか分からないブラックボックス」の状態は、このリスクと表裏一体です。
リスク③:オーバースペックになりがち
経理の入力業務だけで、一人分の仕事量になることは、小規模な事業ではあまりありません。そのため、実際には他の業務も兼任してもらうことになります。
すると、「本当は経理だけ手伝ってほしかったのに、結果的に必要以上の人を雇うことになった」という、いわばオーバースペックな雇用になりがちです。記帳業務だけを外部に切り出せれば、こうした過剰なコストを避けられます。
記帳代行という選択肢——外注のほうが安く済むことが多い

ここまで見てきた雇用のリスクを踏まえると、記帳代行という選択肢が見えてきます。
税理士事務所に記帳代行を依頼すれば、当然ながら費用は発生します。「外注するとお金がかかる」というイメージから、ためらう方もいるかもしれません。
ですが、人件費・採用コスト・教育の手間・離職のリスクをすべて総合的に考えると、記帳代行を外注したほうが、結果的に安く済むことが多いのです。固定費として人を抱えるのではなく、必要な業務だけを必要な分だけ外に出す。これは、小規模な事業にとって理にかなった考え方です。
さらに、入力の手間から解放されることで、社長は得意な本業に集中できます。事務作業に追われる時間を、売上を生む活動に振り向けられる。これは、目に見えにくいけれど、事業全体にとって大きな効果です。
先ほど「自社入力がベスト、記帳代行が次善」とお伝えしましたが、人を雇うことと比べれば、記帳代行は多くの小規模事業にとって、現実的でバランスの良い選択肢だといえます。
「安いから」で選んで大丈夫?記帳代行は「入力するだけ」ではない

記帳代行を選ぶときに、一つ注意していただきたいことがあります。
最近は、税理士や公認会計士ではない事業者が手がける、格安の記帳代行サービスも増えており、料金の安さで選ぶ方もいらっしゃいます。たしかに費用は抑えられるかもしれません。ですが、ここに落とし穴があります。
記帳代行は、ただ会計ソフトに数字を入力するだけの作業ではありません。
税理士事務所では、一つひとつの取引について「これはどう処理するのが税務上有利か」を判断しながら入力しています。同じ勘定科目に見える取引でも、処理の仕方によって税金が変わることがあります。こうした判断を、一件ずつ積み重ねているのです。同じ「入力」でも、中身がまったく違います。
たとえば、会計事務所での実務経験がある方が、税理士以外の立場で記帳代行を手がけているケースもあります。入力作業そのものは、こうした方でもできてしまいます。
ただ、ここで大切なのは、税務の最終的な責任を負えるのは税理士だけだということです。入力の段階で税務上の判断を誤っていても、税理士でなければ、後の税務申告まで一貫して責任を持つことはできません。安く頼んだはずが、後になって税務上の問題が見つかったり、本来受けられたはずの節税を逃していたりして、かえって高くついてしまうことがあるのです。
記帳代行を選ぶときは、料金の安さだけでなく、「誰が、どんな知識で入力しているのか」をぜひ確認してください。
人件費高騰の今こそ、無理なく頼める体制を

最後に、当事務所の取り組みについてお伝えします。
人件費の上昇は、税理士事務所にとっても同じです。記帳代行は手間のかかる業務のため、これを敬遠して、お客様に自計化を強く勧める事務所も増えています。「入力はそちらでやってください」というスタンスの事務所が、実際に多くなっているのです。
しかし当事務所では、クラウド会計などのシステムを活用し、お客様にも一定のご協力をいただくことで、できるだけ費用を抑えながら記帳代行をお受けできる体制を整えています。
「自分で入力するのは難しいけれど、人を雇うほどでもない」「本業に集中したいので、経理は信頼できる専門家に任せたい」——そうした小規模な事業の経営者の方に、無理なく使っていただける形を大切にしています。もちろん、将来的に自社入力(自計化)へ移行したいというご希望があれば、そのお手伝いもいたします。
徳島で記帳代行・経理代行をお考えなら
当事務所では、徳島の小規模な会社・個人事業主の方の記帳代行・経理サポートを数多くお引き受けしてきました。
- 税理士事務所として、税務の判断を踏まえた記帳を行うため、ただの入力代行とは違う安心感があります
- 税理士×中小企業診断士×社会保険労務士の体制で、経理の数字をもとに、経営や資金繰り、社会保険まで一つの窓口でご相談いただけます
- クラウド会計(マネーフォワード・弥生)を活用し、費用を抑えながら記帳代行をお受けできる体制を整えています
- 将来的に自社入力(自計化)へ移行したいというご希望にも対応します
「うちの場合、自分でやるのと頼むのと、どちらがいいだろう」という段階のご相談でも、まったく問題ありません。初回30分の無料相談(対面・オンラインいずれも対応)をご用意していますので、お気軽にお問い合わせください。
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